著者のコラム一覧
清澤源弘自由が丘清澤眼科院長

1953年、長野県生まれ。東北大学医学部卒、同大学院修了。86年、仏原子力庁、翌年に米ペンシルベニア大学並びにウイリス眼科病院に留学。92年、東京医科歯科大眼科助教授。2005-2021年清澤眼科院長。2021年11月自由が丘清澤眼科を新たに開院。日本眼科学会専門医、日本眼科医会学術部委員、日本神経眼科学会名誉会員など。

充血や眼球の痛みが…熱中症で目に症状が出るケースもある

公開日: 更新日:

熱中症で「眼振」が起きることがある

【Q】熱中症で救急搬送される人が多いようですが、熱中症になると目にどんなダメージが出るのでしょうか?(38歳女性

【A】熱中症は、暑い、または蒸し暑い環境(暑熱環境)にいることで発症します。体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の体温調節機能が破綻したりすることが原因です。臨床的に、「古典的熱中症」と「労作性熱中症」の2つに区別されます。古典的熱中症は非労作性熱中症ともいって、高齢者や乳幼児、慢性疾患の方が熱の籠った屋内にいることで、数日かかって徐々に悪化するような熱中症です。身体の熱放散メカニズムの障害が原因で、予後も不良です。

 一方、労作性熱中症は、暑い環境の中で激しい身体活動(筋肉運動)が加わることによって起こる熱中症で、炎天下の運動負荷により数時間で急激に発症します。スポーツなどをおこなう若年者に発症し、対応が早ければ、予後は比較的良好です。

 どちらの原因であっても熱中症と思われる症状が見られたら、冷所で安静を保ち衣服を緩めた後、首筋、脇の下、足の付け根といった太い血管のあるところをアイスノンなどで冷やし、急速に体温の低下を図ることが重要です。暑熱環境で体調不良になったときは、すべて熱中症を疑って対応すべきだとされています。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    平野紫耀から杉咲花に「翠ジンソーダ」キャラクターわずか1年でバトンタッチのナゾ…平野ファン大混乱

  2. 2

    小芝風花は大河「べらぼう」とBS時代劇「金と銀2」“NHK掛け持ちW主演”で大丈夫なの?

  3. 3

    自公維の「高校無償化」に慶応女子高の保護者が動揺? なぜだ?

  4. 4

    中村芝翫「同棲愛人と破局宣言」で三田寛子の夫婦関係はどうなる? “梨園の妻”の揺れる心中

  5. 5

    佐々木朗希「通訳なし」で気になる英語力…《山本由伸より話せる説》浮上のまさか

  1. 6

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  2. 7

    吉沢亮のアサヒビールだけじゃない!業界別CM「絶対NG」のタレントたち…ケンカ、運転事故、不倫はご法度

  3. 8

    開成合格でも渋幕に入学する学生が…強力なライバル校出現で揺らぐ唯一無二の存在

  4. 9

    【福井県おおい町】名田庄の自然薯そばと「大飯温泉」

  5. 10

    確率2%の抽選で10万円で永住権を手にした在米邦人が語る 7億円「トランプ・ゴールドカード」の価値