「スマホ」の使い過ぎで認知機能が低下するのは本当なのか

公開日: 更新日:

 近年、長時間にわたるスマートフォンやIT機器の使用で、脳の認知機能が低下する患者さんが増えているといわれます。

「デジタル(スマホ)認知症」とも呼ばれ、症状は加齢による認知症と同様、人の名前が出てこなかったり、物忘れの頻度が高くなったりします。私のクリニックにも、3カ月に1件程度ですが、20~50代のビジネスマンが「仕事中のミスが増えた」「頭がボーッとする」などとデジタル認知症とみられる症状を疑って相談に来られます。

 現時点で、スマホやデジタル機器が認知機能を低下させることを裏付けた研究論文はありませんが、仮説は成り立ちます。

 たとえば、かつて、スタンフォード大学が「勉強しながら音楽を聴いたり、マルチタスクをすると脳に負担がかかるため、記憶力のパフォーマンスが、下がる可能性がある」と研究報告をしています。

 また、脳血流シンチ検査(脳の血流の異常を検出し、脳血管障害や認知症などの鑑定をする検査)を行っていて、スマホなどのデジタル機器を触っていると脳の血流が低下し、前頭葉に負荷がかかって脳の機能が落ちるとの報告もあります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「マラソン」と「大腸がん」に関連あり? ランナー100人への調査結果が全米で大きな波紋

  2. 2

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態

  3. 3

    高市総裁「首相指名」に漂う不安…自民党内は“厭戦ムード”も燻る火種、飛び交う「怪文書」の中身

  4. 4

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    高市自民、公明からの三行半で早くも本性露呈…「やられたら秒でやり返す」「イキらなきゃ負け」のオラオラ体質

  2. 7

    出来たとしても高市政権は短命…誰も見通せない激動政局の行方を徹底分析(前編)

  3. 8

    佐川宣寿元理財局長のメール開示「遺族と話し合う」…森友文書で加藤財務大臣が明言

  4. 9

    進次郎氏落選もダメージなし? 妻・滝川クリステルが目指した「幸せ家庭生活」と耳にしていた夫の実力

  5. 10

    侍J井端監督 強化試合メンバー発表の裏に「3つの深謀遠慮」…巨人・岡本和真が当選のまさか