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古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

ナツメグには胃がんの発症を抑える効果が 神経保護作用もある

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 ハンバーグやミートローフなどの肉料理に欠かせないナツメグは、ニクズクの種を乾燥させたスパイスです。ニクズクの実からはナツメグとメースという2種類のスパイスが取れ、両方とも似たような香りを持ちます。メースはナツメグに比べて繊細な香りで刺激が少ないのですが、ナツメグよりも高値で取引されています。そのため一般的にナツメグを用いることが多いようです。

 ナツメグは紀元前10世紀ごろからインドで利用されていた記載があります。頭痛薬としての生薬的な位置づけだったようです。アーユルベーダ(インド発祥の民間治療)では、下痢止めの作用があるとの報告もあります。

 その後、12世紀にヨーロッパへ渡り、14~16世紀には高価なスパイスとなりました。18世紀にフランス人が苗を持ち出し世界各地で栽培されるようになり、日本にも1848年に苗木が長崎へやって来ました。漢方では肉荳蒄(にくずく)と呼ばれ、消化不良や下痢の薬として使われているのですが、日本でもはじめは胃に効く生薬として用いられていたそうです。現在でも胃腸薬に配合されているものもあります。

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