骨粗しょう症には歯の治療で骨が腐る「顎骨壊死」のリスク…骨吸収抑制薬の長期服用で誘発

公開日: 更新日:

「2003年、骨吸収抑制薬のビスホスホネートを服用している患者が抜歯などの外科的な歯科治療を受けた後、まれに『顎骨壊死』を発症するケースが報告されました。顎の細胞や組織が死んで骨が腐った状態になり、口腔内細菌の感染によって顎の痛み、腫れ、化膿といった症状が現れます。進行して悪化すると、壊死が広がって顎の骨が折れたり、皮膚の表面に穴が開いて膿が漏出するケースもあります」

 ビスホスホネートの長期服用がなぜ顎骨壊死を起こすのか、まだ詳しい機序ははっきりわかっていないというが、日本の研究では、ビスホスホネートに認められる「白血球に働きかけて殺菌物質の産生量を増やす」という作用が関係しているとの報告がある。ビスホスホネートを長期服用している人の場合、口腔内に常在している細菌が歯周ポケットや歯科治療による外傷などから顎の骨の中に侵入して炎症を起こすと、白血球が産生する殺菌物質が過剰になり、自分の細胞などを攻撃するなどして顎骨壊死を誘発しやすくなるという。

「ビスホスホネートの投与期間が長くなればなるほど発症リスクが高くなり、さらにステロイドなどの免疫抑制剤を使っている人や、糖尿病などの合併症があって感染しやすい状態の人もリスクがアップすると考えられています。ただ、発症頻度はまれで、がん治療などで高用量のビスホスホネート系薬剤を静脈注射投与している患者で0.6~6.7%、骨粗しょう症で使われる低用量の経口投与では0.00038~0.1%程度と推計されています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    Wソックス村上宗隆にメジャーOB&米メディアが衝撃予想 「1年目にいきなり放出」の信憑性

  2. 2

    阪神・藤川監督に「裸の王様」の懸念 選手&スタッフを驚愕させた「コーチいびり」

  3. 3

    鈴木農相「おこめ券 評価された」は大ウソ…配布したのは全国約1700自治体中たったの「29」

  4. 4

    高市首相が高額療養費見直しめぐり「丁寧に議論した」は大ウソ 患者団体を“アリバイ”に利用する悪辣

  5. 5

    中国大使館に自衛官侵入でも…高市政権は謝罪せず「遺憾」表明のみの裏事情

  1. 6

    巨人を警戒、他球団主力が挙げた意外な“キーマン” 「今年のセは阪神との2強」の見立てまで

  2. 7

    惜しまれつつ「ミヤネ屋」勇退を決めた宮根誠司の今後

  3. 8

    米球団スカウトが危惧する阪神・佐藤輝明「打率1割5分未満」の深刻データ

  4. 9

    前田敦子“アンダーヘア透け疑惑”写真集が絶好調! トップ張った元アイドルの生き様を女性が強く支持

  5. 10

    「アッコにおまかせ!」最終回によぎる不安…準レギュラー陣全員で和田アキ子を支え迎えるフィナーレ