著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

【白血球】慢性的に白血球が多い人が気をつけるべき病気

公開日: 更新日:

 健診では白血球の数値も測ります。血液1μl(マイクロリットル)中の白血球の数で、基準範囲は病院や健診会社によって多少の違いはありますが、だいたい3000~9000となっています。

 ときどき基準値を超えることがあります。健診前の1~2週間以内に、風邪などの感染症にかかっていたのかもしれません。白血球は細菌やウイルスから体を守る役割を担っていますから、病原体の侵入があれば一時的に増加します。しかし感染が収まれば、元に戻るのであまり心配はいりません。

 喫煙で増えることもあるといいます。とくにヘビースモーカーは、慢性的に肺が炎症状態にあり、白血球数が高くなるのです。しかしこれも、たばこを控えれば下がってきます。

 たまに面倒な病気が潜んでいることがあります。代表は「慢性骨髄性白血病」です。とくに白血球だけでなく、赤血球や血小板も基準値を超えていたら要注意です。白血球は骨髄の造血幹細胞からつくられますが、その染色体にある種の異常が起きると、白血球が慢性的に1万を超えて増えてくるのです。赤血球や血小板も造血幹細胞からつくられるので、同時に増えてきます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし