「夜型」の人は無理に「朝型」にシフトしないほうがいい 病気や死亡リスクが上昇する
先に触れたように人間は昼行性なので、会社や学校といった社会システムは朝型を基準に構築されている。よく、「朝型は一日を効率的に過ごせる」「朝型生活は成果をあげやすい」「早寝早起きの朝型生活は健康によい」と言われる一因だ。となると、夜型の人は朝型にシフトしたほうがメリットは大きいと思える。しかし、われわれはそう簡単に朝型と夜型を変えられないという。
■遺伝子で決まっている
「英エクセター大学の研究では、体内時計をコントロールする時計遺伝子は現時点で351個あることがわかりました。この時計遺伝子を持っている数は人によって異なり、最も多く持っている上位5%の人は、最も少ない下位5%の人と比べ、平均で25分早く眠っていたそうです。つまり、時計遺伝子が多い人は朝型で、少ない人は夜型ということになります。これは遺伝子で決まっているわけですから、懸命に努力しても、体内時計をずらして夜型から朝型にシフトするのは難しいのです」
朝起きてすぐに日の光を浴びたり、きちんと朝食を食べるなど、体内時計をリセットする方法はいくつかある。しかし、遺伝子で決まっている活動のピークを迎える時間帯をきちんとずらすことは極めて困難といえる。