「夜型」の人は無理に「朝型」にシフトしないほうがいい 病気や死亡リスクが上昇する
「しかも、体内時計のリズムに反した生活をしていると、健康に悪影響を及ぼします。夜型の人が無理に朝早く起きて朝型にシフトしようとすると、病気につながるリスクがアップしてしまうのです。海外の研究では、睡眠障害やパフォーマンスの低下が生じるだけでなく、発がんリスクや死亡リスクが上昇するとの報告もあります」
英オックスフォード大学の研究によると、世界中のあらゆる人たちの睡眠パターンを分析した結果、いつも朝7時以降に起きている人に比べ、6時前に起きている人は心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患の発症リスクが最大で40%高く、糖尿病やうつ病についても発症リスクが20~30%高かった。夜型の人が朝型のリズムで生活しているケースが一因になっている可能性もある。
「夜型の人ほど、早起きして朝型生活をしている人は効率的だとうらやましく感じている傾向が見受けられます。しかし、無理に夜型から朝型に変えようとするのは健康上でもデメリットが大きいと頭に入れておいたほうがいい。夜型の人が昼間にパフォーマンスを上げて仕事でより成果を残したいと考えるなら、コロナ禍で普及したテレワークやフレックス制度を最大限活用して、毎日の始動をなるべく遅らせるなどの工夫をするといいでしょう」