著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

最適な睡眠時間を維持するだけじゃダメ…高齢者の睡眠と死亡リスクの関係

公開日: 更新日:

 寝つきが悪い、夜中に目が覚めてしまう、日中に眠気が出てしまうなどの睡眠障害は、生活の質を大きく悪化させます。高齢者では、じつに50%もの人が何らかの睡眠障害を経験しているといわれています。

 睡眠時間と健康状態の関連性については、過去にもいくつかの研究データが報告されており、7時間前後の睡眠は、最も低い死亡リスクと関連していることが知られています。しかし、睡眠の質まで考慮された研究報告は限られていました。そんな中、高齢者の睡眠状況と死亡リスクの関連性を検討した研究論文が、日本疫学会誌の2023年12月号に掲載されました。

 この研究では、京都府亀岡市に在住している65歳以上の高齢者7668人が対象となりました(平均73.3歳、女性52.4%)。研究参加者に対して、睡眠に関するアンケート調査が行われ、睡眠時間と睡眠の質に関するデータが入手されました。睡眠の質については、0~21点で評価され、5.5点以上が睡眠障害と定義されています。睡眠時間については6時間未満(短時間睡眠)、6~8時間(最適時間睡眠)、8時間超(長時間睡眠)の3つのグループに分類され、睡眠の質や睡眠時間と死亡リスクの関連性が分析されました。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する