「自覚なし」の6人に1人は水虫あり…16年ぶりの大規模調査で判明
確定診断を希望しなかった人にも足・爪白癬が含まれている可能性があることから、前述の確定診断に至った人の割合を用いて、国内の足・爪白癬の潜在患者率を推定。足白癬がある人は13.7%、爪白癬は7.9%、足白癬または爪白癬のどちらかがある人は16.6%と結論づけた。
つまり、自分が水虫だと思っていない人の中でも、7人に1人は足白癬、13人に1人は爪白癬、6人に1人は足に何らかの白癬を有している(囲み参照)。
「前回の2007年時以降、新しい抗真菌剤が登場し、白癬の治療は格段に進歩しました。しかし、潜在的な患者さんの割合は減っていない。足・爪白癬は感染症なので、治療しなければ他人にうつしてしまう。家族に1人、足・爪白癬の患者さんがいれば、家族全員が感染しやすい状況にあり、未治療の人がいる限り、お互いにうつしたりうつされたりを繰り返すピンポン感染が続きます」
ピンポン感染は自分から他人へ、だけではない。爪白癬があれば、足白癬が治ってもまた繰り返す。
足以外の部位への感染もある。白癬菌が体に増殖する体部白癬(ぜにたむし)、太ももの付け根に増殖する股部白癬(いんきんたむし)だ。