「自覚なし」の6人に1人は水虫あり…16年ぶりの大規模調査で判明
水虫だが、それを自覚していない人がどれだけいるか? 足白癬・爪白癬の潜在患者率を調べる大規模な疫学調査が、16年ぶりに行われ、4月の日本臨床皮膚科医会総会・臨床学術大会で第一報が発表された。調査を主導した「神奈川はた皮膚科クリニック」(横浜市神奈川区)の畑康樹院長に話を聞いた。
◇ ◇ ◇
調査対象となったのは、2023年4~5月に国内211施設の皮膚科外来を受診した患者。この中から、受診理由を「足・爪の水虫の診察」と回答した人を除き、調査に参加同意を得られた患者へ足の健康調査を実施した。
「足白癬、爪白癬で受診していない患者をあえて選び、潜在患者率を調べました。結果、対象となった1万4588例のうち、足白癬・爪白癬が疑われた人は3310人(22.7%)。このうち確定診断や治療を希望したのは2755人(83.2%)で、足白癬だけの人は1045人、爪白癬だけの人は343人、足白癬と爪白癬両方がある人は634人という確定診断の結果が得られました」(畑院長=以下同)