佐藤弘道さんは下半身麻痺で活動停止…「脊髄梗塞」はどんな病気?

公開日: 更新日:

■椎間板ヘルニアがある人は注意

「脊髄梗塞を起こす原因に動脈硬化が挙げられますが、通常、生活習慣病による動脈硬化は、大動脈、末梢動脈、冠動脈に比べて、非常に細い脊髄動脈は起こりにくいといえます。動脈硬化を来していない血管で血栓ができる確率は非常に少ないため、脊髄梗塞には大動脈解離による虚血、ベーチェット病など血管を狭くさせる血管炎、同じく血管を狭くする外部刺激が関係していると考えられます。とりわけ椎間板ヘルニアがあると、激しい運動など何らかの衝撃が加わった際に椎間板が脊髄動脈を圧迫して一時的に血管を狭めるリスクが高いといえるでしょう」

 ほかにも脱水は、血液をドロドロにさせて血液を固まりやすくさせるため、発症の一因になると考えられている。

 診断にはMRI検査が用いられる。ただ、脊髄梗塞の発症頻度は脳卒中の100分の1程度と非常にまれで、医師の間でも症例を目の当たりにする機会が少ない病気だという。そのため下肢の脱力や違和感で病院を受診しても、脊髄梗塞は候補に挙がりにくい。発症から診断に至るまで時間がかかり、手遅れになるリスクが高いという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋