著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【ラッシー】体を冷やし、消化機能を改善する理想的な飲み物

公開日: 更新日:

 ラッシーはインドをはじめとする南アジア地域で伝統的に愛されているヨーグルトベースの発酵飲料です。その起源は古代インドにさかのぼります。紀元前1000年以上前から、インドの伝統医学であるアーユルヴェーダにおいて、ラッシーは「アグニ」(消化の火)を調整し、消化機能を改善するための飲み物として推奨されてきました。

 ラッシーにはさまざまなバリエーションがあり、消化を助けるためにスパイスやハーブが加えられることも多いです。特に暑い気候の中で、ラッシーは体を冷やすための理想的な飲み物として重宝されてきたのです。

 インドの伝統食品とも言えるラッシーですが、各地域でラッシーのレシピや作り方が異なります。たとえば、北インドでは甘いラッシーが一般的で、マンゴーやバナナなどのフルーツが加えられることもあります。一方、南インドでは塩味のラッシーが好まれることが多いそうです。近年では、ラッシーはインドや南アジアだけでなく、世界中で人気が高まっています。

 近年、インドでラッシーを用いた研究が増えてきています。たとえば、インドの2015年の研究では、100名の成人被験者に対して毎日200mlのラッシーを4週間にわたって摂取させ、その影響を観察したところ、ラッシーの摂取が消化機能を改善し、胃腸の不調を軽減する効果が見られた報告があります。また、2018年には免疫機能に関連するマーカーの変動を調査したところ、ラッシーの摂取が免疫系のマーカーを改善し、感染症リスクを低減する可能性も示されています。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース