夏山の「低体温症」に要注意!1日10人の死亡事例も…綿素材の下着にもリスクが

公開日: 更新日:

「低体温症は寒さという環境要因だけで起きるわけではありません。それ以外に3つの要因が関係しています。ひとつは熱の喪失です。代表的なものは雨や風の影響です。水の熱伝導率は空気の約25倍あるため、体の表面が濡れているとすぐに体温を奪われます。体感気温は風速1メートルごとに1度低下する。雨に濡れ、風にさらされた状態でじっとしているだけで、体温は奪われていきます。日常的によく使用される綿素材の下着は、水分が乾きにくく体表から熱を奪いやすいので、化繊やウールのものを選ぶといいでしょう。2つ目は熱産生機能の低下です。震えや運動による熱産生には、筋肉とそれを動かす栄養が必要です。栄養不足や疲労状態に陥り、体内で熱を生み出す機能が低下すると、体温の維持が困難になります。3つ目は体温調節機能の低下です。持病やお酒、薬、あるいは頭部外傷や脳卒中の影響で体温調節機能がうまく機能しなくなることがあります」

■防水透湿性素材の雨具や靴を準備する

 こうした要因が重なれば、本来37度ある深部体温が外気温と同じ程度まで下がる可能性があり、数字上はあまり低く感じない気温であっても低体温症を発症しうると伊藤医師は言う。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  4. 4

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  5. 5

    timelesz篠塚大輝“炎上”より深刻な佐藤勝利の豹変…《ケンティとマリウス戻ってきて》とファン懇願

  1. 6

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”女性議員ついに書類送検! 野党支持率でトップ返り咲きも玉木代表は苦悶

  3. 8

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  4. 9

    波瑠のゴールインだけじゃない? 年末年始スクープもしくは結婚発表が予想される大注目ビッグカップル7組総ざらい!

  5. 10

    アヤックス冨安健洋はJISSでのリハビリが奏功 「ガラスの下半身」返上し目指すはW杯優勝