国内利用者は7万人…「義足」にはどういった種類があるのか?
「義足」とは、病気やケガで足の切断を余儀なくされた方が、失われた足の機能を補うために使用する人工の足です。
義足利用者は国内に約7万人いるとされ、足の切断部位によって義足の種類が異なります。
主に4つのタイプがあり、足の指を切断した場合には足袋型の「足部義足」、膝下での切断は「下腿義足」、太ももでの切断では「大腿義足」、股関節離断であれば「股義足」を使用します。
切断の原因もさまざまで、中でも最も多いとされるのが糖尿病による足の壊疽です。切断する位置は感染の広がりや血行の有無、解剖学的な所見から判断し、足部義足あるいは下腿義足を装着される方が多いです。パラリンピックなどで目にする義足の多くが、この下腿義足と呼ばれるタイプです。
骨の悪性腫瘍である「骨肉腫」は、発生部位によっては切断を余儀なくされるケースもあります。
近年は、腫瘍用の人工関節を入れる手術や化学療法を組み合わせて、できるだけ患部を残す患肢温存術が主流です。
しかし、腫瘍が大きくなり周囲の血管や神経に広がっている場合には、大腿骨または股関節で切断を行い、大腿義足や股義足を装着します。