大きな地震相次ぐ石川能登で浮上していた「珠洲原発」…2003年12月に計画凍結

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 1976年5月の衆院科学技術振興対策特別委では、珠洲原発に関する立地調査をめぐる質疑で、委員が政府に対してこう迫る場面も出てくる。

「地図で明らかなことは、いま調査している高屋町というのは海岸の断層のど真ん中です。真上だと予測されます。それから半キロもせぬところに幾重にも断層のある地域です。現にこの地域は地すべりで大変問題になっているところです」

 つまり、ボーリング調査している原発建設予定地の地下には複数の断層があり、建設にふさわしくないのではないか──と主張していたわけだ。これに対し、当時の資源エネルギー庁原子力発電課長はノラリクラリ。まるで今の原発再稼働の是非をめぐる国会質疑のやり取りのよう。いずれにしても、結局、珠洲原発が建設されることはなかった。

 もし、政府や電力会社が住民らの反対を押し切って珠洲原発を建設し、フル稼働させていた時に大地震が直撃していたら……そう考えるとゾッとしてしまう。

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