大きな地震相次ぐ石川能登で浮上していた「珠洲原発」…2003年12月に計画凍結
住民は不安な日々を過ごしているに違いない。19日に最大震度6弱の揺れを観測した石川県能登地方で、20日午前10時31分ごろ再び同地方を震源とする地震が発生。同県珠洲市で震度5強の揺れを観測した。気象庁によると、震源の深さは14キロで、地震の規模(マグニチュード)は5.0と推定される。
石川県能登半島の先端部では、2020年12月から地震活動が活発化。21年9月には最大震度5弱(マグニチュード5.1)の地震も起きている。しばらくは予断の許さない状況が続くが、同地域で多発する地震を見ていると、つくづく「あの施設」が建設されていなかったことが幸いだったろう。
「あの施設」とは、北陸、中部、関西の電力3社が2014年から広域電源として共同運営する予定だった「珠洲原子力発電所」のことだ。
珠洲原発は1975年ごろに計画が浮上。今回、震度5強を記録した珠洲市の高屋町、三崎町寺家の2か所に、135万kW級を2基設置する予定だった。だが、住民の反対運動などもあり、計画は2003年12月に凍結となった。