腹立たしい そして、虚しい

公開日: 更新日:

 同じ状況で低めの変化球を打って内野ゴロだった時、三塁走者のギャンブルスタートの練習にもかなりの時間を割いている。これも実戦で生きない。私が設定している「50試合」の“研修”の意味は、各自が状況判断し、実戦で生かせるようになる期間。全部を監督のサイン任せにしていては進歩はない。かつて強い頃は選手同士で状況判断し、ある程度自由にやっていた時代もあった。

■関東大会の敗因

 現チームは夏の甲子園に出場したメンバーのほとんどが残っている。秋の神奈川大会は何とか制したものの、関東大会で佐野日大に3―5。経験を生かせず、8強止まりでセンバツは苦しい状況となった。

 私が毎試合作成している「小倉メモ」のデータを生かせなくなっているのが悲しい。佐野日大戦で初回に7番打者に3ランを被弾。これでほぼ試合が決してしまった。チャート表にはポイントを黒く塗りつぶし、「ここが強いから間違っても投げるな」と試合前にバッテリーと確認した。それが、まさにそこへストライクを取りにいった。コントロールミスではない。私が渡したチャート表を2人とも頭に入れず、何も考えずにそこへ投げてしまったと言う。こんなに腹立たしいことはない。頭に入れないなら、何試合も偵察し、相手打者の得意、不得意なコース、球種を分析して配る意味がない。データが提供されるのが当たり前だと思っている選手に「必要ないならもう作らねえぞ」と怒鳴ってみても、いつものように反応は薄かった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”