高梨が象徴 “ノーマーク選手”発掘する日ハムのドラフト戦略
日本ハムが25日の楽天戦にサヨナラ勝ち。優勝マジックを3に減らした試合に先発した高梨裕稔(25)が、プロ2年目を迎えた昨年の話だ。
高梨は大学時代の知人に向かって、「ようやくプロの生活リズムが分かってきた」と話したという。
山梨学院大から13年のドラフト4位で日本ハムに入団。大学、社会人出身の選手といえば即戦力が相場だけにノンビリ構えている気もするが、開花するのに時間がかかるのは球団サイドも織り込み済み。「高梨獲得は日本ハムのドラフト戦略を象徴している」と日本ハムOB氏がこう言った。
「高梨は大学時代、ほとんどノーマークの選手でした。体は細いし、球速もいまひとつ。多くの球団は、大学生なのに即戦力としては期待できないと判断した。けれども日本ハムは、体のバランスと投球フォームの良さを評価した。時間をかければモノになる、遅咲きの選手と判断してあえて下位で指名したと聞いています」
大卒入団ながら昨年まで2試合しか投げていなかった高梨が、プロ3年目の今季ブレーク。この日は11勝目こそ逃したものの、6回と3分の1を1失点に抑えて勝利に貢献した。ここまで10勝2敗の新人王候補でもある。