また生え抜き看板…巨人“大チョンボ”長野流出の真相と波紋
広島の足元を見ていたとしても、リストから外した時点で流出のリスクは生じる。当然、球団内には反対の声があった。それでも、編成面も含めた全権を握る原辰徳監督(60)が最終的に決断。指揮官がてんびんにかけたのは、同じ外野手で右打者の陽岱鋼(31)だった。
「最近、出演したラジオ番組やあちこちのインタビューで『持っているものは凄い。能力は高い』と盛んに褒めちぎっている。競争と言いながら、陽を丸と共に外野のレギュラーと考えているのは間違いありません」(前出の関係者)
大塚副代表は「若返りもあった」と長野のプロテクト漏れの理由を説明した。それならそれで、若手の育成に本腰を入れるのなら、筋は通る。ファンの理解も得られるかもしれない。しかし、このオフはオリックスを自由契約になった36歳の中島宏之、米マリナーズを戦力外になった37歳の岩隈久志、西武からFAで31歳の炭谷銀仁朗を獲得しているのだから、メチャクチャだ。人的補償で西武に流出した内海同様、選手会長を務めた長野はナインからの人望が厚かった。同じ外野手の亀井善行は「寂しい。他人事じゃなかったから何とも言えない」と複雑な表情である。