また生え抜き看板…巨人“大チョンボ”長野流出の真相と波紋
巨人がFAで獲得した丸佳浩(29)の人的補償で長野久義(34)の広島移籍が決まった7日、東京・大手町の巨人球団事務所は沈鬱な雰囲気に包まれた。
「まさかベテランを取るとは。ショック」
大塚球団副代表が動揺をあらわにすれば、その後に取材に応じた山口オーナーも、「紛れもないチームの看板。残念だし、痛い」と、厳しい表情で絞り出した。
長野は日大4年時の2006年ドラフトで日本ハムに4位指名されながら、巨人入りを熱望して社会人のホンダへ入社。08年に今度はロッテから2位指名されたが、再び入団を拒否して09年ドラフトでやっと巨人に1位入団した。1年目の10年に新人王を獲得。11年に首位打者、12年には最多安打に輝くなど、チームを牽引してきた。9年目の昨季は故障もあって初めて規定打席に届かなかったものの、116試合に出場して打率.290、13本塁打、52打点の成績を残していた。
「昨年末に一番最後に契約を更改して年俸は3000万円アップの2億2000万円。規定打席に届いていないにもかかわらず、気前がいいなと関係者は驚いた。でも、この時点でリストは広島側に提出していたわけで、カネにシビアな広島が手を出せないよう、あえて2億円超えの高額年俸にしたともっぱらです。しかし、広島は今や人気球団。丸と結ぶはずだった大型契約分の資金も浮いていた。巨人側には『広島は若手投手を欲しがっている』との情報があって、そちらを厚めにプロテクトした。要するに調査不足と広島を見くびった結果がこの長野流出です。巨人の大チョンボですよ」(球界関係者)