池江璃花子が白血病公表 アスリートの体を蝕む五輪の重圧
過去には白血病を克服し、五輪で金メダルを取った競泳選手もいる。08年北京大会男子オープンウオーターのマーテン・ヴァンデル・ウェイデン(オランダ)だ。この選手は01年に白血病と診断され、治療に専念。2年後には選手生活に復帰し、北京五輪で世界の頂点に立った。池江にとっては励みになる例だろう。
■「かなり無理をしてきたのでは」
池江は自国開催の五輪で金メダルを取ることを目標に毎日厳しいトレーニングに耐えてきた。東京五輪の舞台に立つには、7月の世界選手権(韓国)で金メダルを獲得するか、20年4月の代表選考会に出場しなければならない。しかし、医学博士の米山公啓氏はこう言う。
「白血病というだけでは治療方法などについては何ともお答えできないが、白血病の治療はかなり進んでおり、今は絶望的な病気ではない。個人の体力などによっても異なるが、仮に骨髄性なら治療は約1年ぐらいとしても、筋力の回復なども含めて、東京五輪の舞台に立つのは厳しいと言わざるをえません」
旧ユーゴのナショナルスキーチームのコーチだった平山昌弘氏は「池江、白血病」の一報を聞いて「かなり無理をしてきたのではないか」と言って、こう続けた。