広島・小園レギュラー定着に現実味 首脳陣も舌巻く吸収力
棚ボタではない。
広島は29日、田中広輔(30)が右膝半月板部分切除手術を受けたと発表。全治は明らかにしていない。今季は打撃不振が続き、22日には5年ぶりに登録抹消。シーズン序盤からあった痛みを押して出場を続けていたとみられる。
6月には連続フルイニング出場が635試合でストップ。このとき、田中広の定位置だった遊撃に座ったのは、ドラフト1位ルーキーの小園海斗(19)だった。7月に小園が抹消されると、一時期は田中広がスタメンに復帰。だが、小園が再昇格すると再び控えに回った。
三塁での起用が増えている三好匠(26)が遊撃を守ることもあるが、遊撃のスタメン起用は小園が中心。いよいよ高卒新人のレギュラー定着が現実味を帯びてきた。
とはいえ、数字は振るわない。41試合で打率.225、2本塁打。何より8失策と守備面での課題は多い。盗塁はゼロ、四球は4で田中広に比べれば足や選球眼も劣る。
それでもレギュラーに最も近いのは、吸収力の早さが高評価を受けているからだ。たとえば、主軸を打つ鈴木誠也が打席に向かう小園に助言すると、その直後に結果を出したり、先輩からのアドバイスをすぐに取り入れたり。見て盗む能力の高さにコーチ陣も舌を巻く。