まだ自宅待機中…有事こそ「普段からの人脈」がモノをいう
プロ野球の開幕は6月19日に決まったし、高校球児も本格的に動きだしている。けれども、スカウトは依然、“自粛”したままだ(6月1日から視察可能と日本学生野球協会が発表)。
「チームは実戦練習に入ってるが、スカウトはまだ自宅待機だ。自分が担当した若手の練習を見たい? それもダメだ」
つい最近、部長からこんな電話があった。
今年に入ってからは高校野球も大学野球も社会人野球も、大会という大会は軒並み中止。大学生や社会人は昨年までにチェックした“貯金”があるからまだいいが、多くの高校生の実力は把握できていない。せめて甲子園に代わる各地区独自の代替開催くらいは見せてもらいたい、無観客でもオレたちは仕事なんだから……部長にはこう食い下がったが、「そういうことをメディアに言うのもマズい。プロ側が当然の権利なのだからスカウトを入れろと言っているようなものだからな。スカウトを入れる入れないはアマ側が決めること。アマ側が結論を出すまでそういう発言も慎もうというのがプロ側の基本的なスタンスなんだ」とニベもない。