マラソン2大会中止 東京五輪も年内判断で中止申し出るべき
ギャンブルの代償は大きい。
24日にベルリン(9月27日)とニューヨークシティーマラソン(NYCM、11月1日)の中止が発表された。毎年5万人以上が参加するNYCMの主催者はとくに判断が難しかったはずだ。1970年に始まった大会は、今年が記念すべき50回目。それでも選手や観客、大会スタッフなどの安全と健康を考慮しての判断だった。
当日を楽しみにしていたランナーからは、「中止の発表が早すぎる」という声もあるようだが、そんなことはない。昨年は141カ国からランナーが集結。参加者は休暇の申請や航空券やホテルの手配もある。大会スタッフの準備にも膨大な費用や時間を要する。大会直前になって「コロナが怖くてできません」というわけにはいかないのだ。
それは来年に延期された東京五輪も同じだ。五輪の女子マラソンで2大会連続でメダルを獲得した有森裕子は23日、東京五輪の開催可否判断の時期について言及。「年内に判断がつかないなら(五輪は)やめた方がいい。来年の3月まで引っ張ったら選手(の心と体)が持たない」と述べたが、その通りだろう。