楽天首位浮上に貢献 涌井“34歳の復活”支えた強靱な下半身
楽天の涌井秀章(34)が5日のソフトバンク戦で九回1死まで無安打投球。あと2人というところで安打を浴び、快挙達成はお預けとなったが、1安打完封勝利でチームの首位浮上に貢献した。
昨オフ、ロッテから金銭トレードで楽天入りした今季は6勝0敗、防御率2・33の大活躍。2009年に沢村賞を獲得するなど通算139勝をマークする右腕もしかし、ここ3年は2ケタ勝利に届かず、昨季は3勝止まりだった。環境の変化も奏功し、完全復活を遂げた。
無尽蔵のスタミナは衰え知らずで、通算2362投球回は現役ではヤクルト石川に次いで2位。横浜高時代の恩師である小倉清一郎氏は日刊ゲンダイの連載で「走ることが好きで、アメリカンノックを30分、ぶっ続けでやっても平気。自分から『やってください』と頼んでくるのはヒデだけ。34歳での復活劇は下半身の強さと無関係ではない」と記している。
オフ、シーズンを問わず走り込みを重ね、その量は球界トップクラス。元西武トレーニングコーチの大迫幸一氏の指導の下、千葉・館山で行う自主トレに参加したある投手が「まるで陸上部。一日中、ずっと走っているんじゃないかというくらい」と言っていたほど。投手は下半身が大事だというのは、涌井を見ればよくわかる。