大谷の投手リハビリは“振り出し”…医師は負傷をどう見たか
エンゼルス・大谷翔平(26)がMRI検査の結果、右肘付近の屈筋回内筋痛と診断され、投球再開まで4~6週間を要することが明らかになった。今季のレギュラーシーズンは残り約8週間。仮に最短の4週間で投手の練習を再開できても、ブルペンや実戦形式の打撃練習に登板するなどの調整が必要なだけに、復帰は来季に持ち越しとなる。球団によると、4日(日本時間5日)から敵地シアトルで予定されているマリナーズ戦での指名打者としての出場は当日の状態を見て決めるという。
今回、大谷が痛めた屈筋回内筋とは前腕部にある筋肉で、腕を振る際に肘関節を支える役割を持つ。
元中日チームドクターで、亀戸佐藤のり子クリニック院長の佐藤のり子医学博士が「投手によく見られる症状です」と、こう続ける。
「投球動作を繰り返すことで尺骨神経が筋肉を圧迫して痛みが生じるものです。一般的な治療法としては、患部への負担を減らすため、数日間はノースローで様子を見て、キャッチボール、投球練習で痛みがなければ、早期復帰は可能です。少なくとも、大谷投手のように治療やリハビリに4~6週間もかけるのは考えにくいことです」