コロナ禍で歯抜け日程の国内男子ツアーは「知恵も努力も足りない」
低迷の現状など他人事なのだろうか。
日本の男子ツアーを主管するJGTO(日本ゴルフツアー機構、青木功会長)の必死さが伝わってこない。2022年の国内ツアーは、長引く不況や、コロナ禍という事情は理解できるが、試合数は昨年とほぼ同数の25試合(賞金総額約32億円)。同じ条件でも女子ツアーは38試合もあり、賞金額も前季より6600万円増の約43億円である。社会情勢を考慮しても、JGTOには人気低迷を脱出するための危機感や対策はまるで見えてこない。
例えば試合日程もそうだ。今年は1月20日からアジアンツアーとJGTO共同主管による「SMBCシンガポールオープン」(シンガポール・セントーサGC)が行われた。JGTOは、これを日本ツアー開幕戦と称している。だが、2試合目は、何とそれから2カ月以上も後の3月31日から始まる「東建ホームメイトカップ」(三重・東建多度CC)だ。ゴルフファンはとっくにツアーのことなど忘れている。
それだけではない。国内初戦の約1週間前(3月25日)には、プロ野球が開幕する。今年は“ビッグボス”こと、新庄剛志日本ハム新監督の誕生で、日本中が沸き返っている。不人気の男子ゴルフなど、誰も見てくれないかもしれない。男子ツアーの日程は隙間だらけだ。少しでもファンに注目してもらうため、日程変更などは考えなかったのだろうか。