栗山監督の熱量が侍Jのアダに? WBC制覇へ「アレも欲しい、コレも欲しい」が生む波紋

公開日: 更新日:

栗山監督の“豹変”で割を食いそうな近藤

 出場が正式に決まった場合、吉田は本職の左翼での起用が確実だが、栗山監督の“豹変”によって割を食いそうなのが左翼が定位置の近藤だ。

「近藤は外野ならどこでも守れますが、中堅は日系人のヌートバー、右翼は鈴木誠也が当確。そこに吉田が加わったことで、ベンチを温める機会が増えるのは必至です。一部メディアで辞退を報じられた柳田悠岐(34=ソフトバンク)も、吉田の選出によって出場機会が限られることを懸念していたそうです」(同)

 今回の栗山監督の決断が日本にとってアダとなりかねないとの指摘もある。

 大会ルールではMLB所属選手が出場できる試合は、WBC管轄となる3月6日の阪神戦(京セラドーム)から。たとえ2月の宮崎合宿から合流できたとしても宮崎、名古屋で行われるソフトバンク、中日との壮行試合4試合には出場できない。日本は現在、メジャー選手の出場可否を巡って主催者と交渉しているそうだが、3月9日の大会開幕3日前まで、外野のレギュラー不在を想定しなければならない。

「日本はパワーでは米国など北中米の強豪国にかなわない。日本の武器はあくまでチームとしてのまとまりであり、小技、足技を生かした緻密な野球です。そのためにはチームプレー、サインプレーの徹底が不可欠。過去の日本代表はこれに苦心した。メジャー選手の合流や実戦のスタートが遅れれば、チームづくりにかけられる時間が限られ、一体感に欠けてしまう恐れもあります」とは、日本代表経験がある元プロ野球選手。

 栗山監督が豪華メンバーをそろえて前途洋々に見えるものの、その舞台裏ではさまざまな波紋が生じる気配なのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「NHKの顔」だった元アナ川端義明さんは退職後、いくつもの不幸を乗り越えていた

  2. 2

    永野芽郁の「文春」不倫報道に噛みついたGACKTさんは、週刊誌の何たるかがわかっていない

  3. 3

    前田健太「ドジャース入り」で大谷との共闘に現実味 日本復帰より「節目の10年」優先か

  4. 4

    元NHK岩田明子は何をやってもウケない…コメントは緩く、ギャグはスベる、クイズは誤答

  5. 5

    ウクライナ出身力士 安青錦がすべてを語った…単身来日して3年、新入幕で敢闘賞

  1. 6

    小田和正「77歳の現役力」の凄み…現役最年長アーティストが守り続ける“プロ意識”

  2. 7

    奥さんが決断してくれた…元大関の小錦八十吉さん腎臓移植を振り返る

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    のんを襲った"後輩女優の二股不倫報道"の悲劇…カルピスCMめぐる永野芽郁との因縁

  5. 10

    Mrs.GREEN APPLEとディズニーのコラボに両ファン懸念…売れすぎた国民的バンドゆえの"食傷感"