巨人に浮上した“坂本問題”…球団が託す「原監督にしかできない」今季最大の仕事
中日との開幕カードを2勝1敗と上々のスタートを切った巨人に、早くも頭の痛い問題が浮上した。これまで巨人を支えてきた元主将で大黒柱の坂本勇人(34)が精彩を欠いているからだ。
なんといっても、2000安打をマークしている自慢の打撃がからっきし。2日の中日戦では、同点の七回無死一、二塁で、2年ぶりとなる送りバントのサインが出た。原辰徳監督(64)は「100人いたら100人バントだと思ったけど。彼もしっかり一発目で決めた。流れを出してくれた」と犠打の成功を褒めたものの、坂本はバントを決めて評価される選手では、もちろんない。
昨季は度重なる故障で離脱を繰り返した。今季にかけるため、WBCに出場する侍ジャパンの招集も断った。それでもオープン戦も22打席無安打が続くなど、36打数4安打、同打率.111と苦しんでいた。2日の試合では遊撃の守備でも飛球が捕れない場面があり、攻守で精彩を欠いている。巨人OBがこう言った。
「オープン戦では遊撃が本職でドラフト4位の門脇誠(22=創価大)が、規定打席に到達した上で打率は全体4位(.286)と結果を残した。遊撃が守れる高卒3年目の中山礼都(20)にしても3割超え(.333)と状態がいい。確かに実績や人気のある坂本を外すには勇気が必要。でも、通算17年目の大ベテランの原監督には多くの“実績”がある。まだ現役が続行できた高橋由伸や阿部慎之助といったチームの顔を指導者にするため、ユニホームを脱がせてきた“過去”がある。坂本の復活を願う球団も、いつまでも復調しないようなら、最終的に原監督にはこれをやってもらいたいのです」
坂本に引導を渡すーー。あるいはこれが、原監督の今季最大の仕事になるかもしれない。