大の里が茫然自失 入門10場所、早すぎる大関出世の反動か…賜杯遠のく4敗目
うつろな表情がすべてを物語っていた。
大相撲九州場所の10日目(20日)、新大関・大の里(24)が痛恨の4敗目を喫した。
相手は9勝1敗と好調の平幕・隆の勝。ひたすら前に突き進む押し相撲が特徴の力士だが、この日は「奇策」に打って出た。立ち合いで変化すると、渾身のノド輪。意表を突かれた大の里は上体を起こされ、一気に押し出された。
9日目に続いての連敗とあってショックが大きかったのだろう。結びの一番の控え力士として土俵下の座布団に座るも、茫然自失の体。隆の里に加え、大関の琴桜、豊昇龍が1敗をキープし、賜杯は遠のくばかりだ。
阿炎、若隆景に先場所から連敗。前日は4戦4勝で得意とする大栄翔に初めて土をつけられた。
土俵際に押し込んでから、お株を奪う寄り切り。大栄翔は回転の速い突っ張りを得意とする押し相撲の力士だ。寄り切りで勝ったのは実に2年ぶりで、大の里はまんまとやられたわけだ。
この日も立ち合いで隆の勝にしてやられたように、相手によってはいい様にあしらわれている。