企業深層研究
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富士通(下)国内でもトラブル続出「負の歴史」、英国史上最大の冤罪事件の今後は
国内でもここ数年間、富士通のシステムのトラブルが相次いだ。 2020年10月1日、富士通の株式売買システム「アローヘッド」を使用している東京証券取引所でシステム障害が発生。株式売買が終日スト…
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富士通(上)時田隆仁社長が公の場で謝罪…イギリス史上最大規模の冤罪事件の元凶
英国の郵便局を舞台とした同国史上最大規模の冤罪事件の原因となった会計システムを子会社が開発した富士通の時田隆仁社長は1月16日、「郵便局長らとその家族の人生に壊滅的な影響を与えたことをお詫びする」と…
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ニトリHD(下)創業者は終身トップを志向する…似鳥昭雄会長もまたしかり
創業者は終身トップを志向する、といわれる。 いったん退いても、復帰するのは、「オレがつくった会社だ」という強いこだわりがあるからだろう。 ニトリホールディングス(HD)の似鳥昭雄会長…
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ニトリHD(上)似鳥昭雄会長10年ぶりの社長復帰は「創業者の宿痾」
家具・インテリア製造小売り大手のニトリホールディングス(HD)は2月1日付で、中核子会社ニトリの社長に似鳥昭雄ニトリHD会長(79)が復帰した。社長に返り咲くのは10年ぶり。会長兼社長となり、ニトリ…
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ENEOS HD(下)高値で買収した再エネ会社が長崎県沖の決戦で敗北
ENEOSHDの斉藤猛社長は、セクハラで解任される半年前に「日経ビジネス」電子版(2023年6月16日付)でこう語っている。 〈40年度までの長期ビジョンの大きなテーマになるのがエネルギートラ…
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ENEOS HD(上)経営トップがまたセクハラ事件でクビ…2代連続で発覚する異例の事態
業界ナンバーワンのおごりか、それとも気の緩みなのか。ENEOSホールディングス(HD)は経営トップが2代続けて、セクハラ事件を引き起こし、首が飛んだ。 2023年12月19日、斉藤猛社長を解…
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京成電鉄(下)オリエンタルランド誕生当時は「無力だった」
「設立当時、当社が事務所を置いたのは、京成電鉄本社で、5階の片隅に机が3つ置いてあるだけでした」 オリエンタルランド(OLC)は創業期についてこう記している。 東京ディズニーリゾート(…
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京成電鉄(上)オリエンタルランド株をめぐり、物言う株主に「資本のねじれ」を突かれる
京成電鉄が物言う株主(アクティビスト)の攻勢にさらされている。東京ディズニーリゾート(TDR)を運営するオリエンタルランド(OLC)株式22.15%を保有する筆頭株主である京成電鉄に対し、英投資ファ…
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ニチイHD(下)トラブルの発端は2019年…創業家の相続税対策でファンドの餌食に
創業者の寺田明彦氏が2019年9月28日、膵臓がんのため83歳で亡くなったのがトラブルの発端である。寺田氏は企業による本格的な介護サービスを国内で最初に始めた。長野県出身で1957年、早稲田大学教育…
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ニチイHD(上)日本生命保険による買収の舞台裏
大手生命保険会社による非保険分野の企業買収の動きが目立っている。国内で少子高齢化が進み保険事業だけでは収益拡大が難しくなっているためだ。収益の多様化を図るためのM&Aである。 住友生命保険は…
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ダイハツ工業(下)不正が行き着く先は…軽自動車再編へスズキと統合か
トヨタ自動車は2016年8月1日、ダイハツ工業を完全子会社にした。これを機に元会長の白水宏典技監がダイハツを去った。軽自動車でスズキに次いで万年2位のダイハツを一気にトップに引き上げた立役者が経営の…
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ダイハツ工業(上)品質不正は64車種に…なぜトヨタグループでこうした不正が続発するのか
暮れも押し迫った昨年12月20日、ダイハツ工業の品質不正を調査した第三者委員会は報告書を公表した。4月、従業員の内部告発でドアトリム、5月にはポール側面衝突試験での不正が発覚。第三者委員会の調査の結…
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大正製薬HD(下)「国際派」の4代目・上原茂氏がグループの真のオーナーへ
大正製薬HDの新しいオーナーになる副社長の上原茂氏とはどんな人物なのか。1976年5月5日、上原明(現・大正製薬HD社長)の長男として東京都に生まれた。幼少時から“中興の祖”である曽祖父母の上原正吉…
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大正製薬HD(上)過去最大のMBOは祖父・父から子への相続が狙いか
株式市場で自発的に上場を廃止する企業が増えてきた。東京証券取引所が企業に株価を意識した経営に取り組むよう要請、PBR(株価純資産倍率)1倍割れの企業に改善を求めたことが背景にある。物言う株主からの利…
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ニデック(下)お家芸のM&Aを駆使、工作機械で世界一を目指すも…気になる後継者問題の行方
ニデックは2030年度に売上高10兆円達成を標榜している。同社の成長の原動力がM&A(合併・買収)である。1984年以降、72件のM&Aを実現。総合モーター会社に変貌した。M&Aはモーターや半導体、…
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ニデック(上)TAKISAWAを“同意なきTOB” 永守重信会長は「M&Aの新たなモデルケースになる」
ニデック(旧・日本電産=東証プライム)は2023年11月、工作機械メーカーのTAKISAWA(旧・滝沢鉄工所=東証スタンダード)にTOB(株式公開買い付け)を実施し、応募があった株式の全てを取得した…
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熊谷組(下)住友林業との資本提携は失敗だったのか? 大手ゼネコンに握られた住宅メーカーの生命線
香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントは今年5月29日、熊谷組の「ガバナンス改革」に関する声明を公表した。 「オアシスは熊谷組の株主の皆さまに対し、戦略検討委員会の設置議案に賛成するよう求…
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熊谷組(上)北海道新幹線のトンネル工事で虚偽報告 31年春の延伸開業が困難な情勢に
日本企業に対して自社株買いの実施や政策保有株式の売却などを求めるアクティビスト(物言う株主)の動きが活発化している。株価純資産倍率(PBR)1倍超えの改革を企業に促す、東京証券取引所の流れは、物言う…
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そごう・西武(下)ヨドバシ進出なら家電“池袋戦争”が勃発する
そごう・西武の米投資ファンド、フォートレス・インベストメント・グループへの売却は誤算続きだった。家電量販店ヨドバシカメラを傘下に置くヨドバシホールディングス(HD)の影がちらついていたからだ。ヨドバ…
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そごう・西武(上)西武池袋本店は高級ブランドをつなぎ留められるか
そごう・西武は11月1日付で、プラダジャパン前社長のダヴィデ・セシア氏が取締役執行役員副社長に就任した。大手百貨店の役員にラグジュアリーブランド(歴史ある高級ブランド)出身の外国人が就任するのは異例…