メジャーリーグ通信
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大リーグ機構の国際戦略に選手会は複雑胸中…球団経営者の「選手年俸カット」の思惑見え隠れ
大リーグ機構にとって、6年ぶり6回目となる日本での公式戦の実施は大きな成功だった。 入場券の不正転売が横行する様子は、それだけ東京シリーズの注目度と需要が高いことを示していた。 日本…
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MLBが「鬼滅の刃」を宣伝材料に使った本当の狙い…映像はYouTubeやTikTok、Instagramなどでも公開
ドジャースとカブスの日本での開幕戦に際し、アニメ「鬼滅の刃」と大リーグのコラボレーションムービーが作られた。 「鬼滅の刃」の重要な主題の一つである「想いの継承」を日本の野球の発展の歴史という側…
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ドジャースが開設した日本向け公式ファンクラブが大成功 今後も広告はますます増える
ドジャースが2月18日に発足させた日本向け公式ファンクラブは、4つの会員区分のうち最も高額な年会費7万5000円の「MVP会員」の定員枠1200人が3分で埋まるなど、高い注目を集めた。 MV…
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球団経営権めぐる禍福…パドレスは骨肉の争いで壮絶内紛中、佐々木朗希獲得失敗の一端になったか
2023年11月にパドレスの筆頭オーナーであったピーター・サイドラーが死去したことは、球団に大きな禍根を残した。 昨年12月にピーターの2人の弟が経営権を継承したことが公表されると、夫を亡く…
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大リーグ殿堂入りの基準は時代とともに変わる 背景には指標開発による分析の進化も
大リーグにおいて、打者であれば3000安打や500本塁打、投手の場合は300勝を達成すれば、資格初年か否かを別にして、多くの場合、野球殿堂で顕彰されている。 一方、時代の推移に伴う野球に対す…
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球団の年俸格差と経営格差の構造…24年は“ぜいたく税”が過去最高額の3億1131万ドルを記録
2024年の大リーグでは、年俸総額の基準値を超過した球団数が過去最多の9球団となり、課徴金であるぜいたく税の3億1131万ドルも過去最高となった。 一方、昨季の開幕時点での年俸総額がドジャー…
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大型契約が球団経営に与える負の影響…米プロスポーツ球団の市場価値は上昇の一途、球団売却で精算の選択肢も
1年前に大谷翔平がドジャースと締結した10年総額7億ドルというプロスポーツ史上最高の契約は、1年後にフアン・ソトがメッツと結んだ15年総額7億6500万ドルによって更新された。 大谷とドジャ…
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ポストシーズンの分配金が示す光と陰…一般職員の年収は約5万ドルで平均未満、“やりがい搾取”の一面も
最高であり最低でもあったのが、今年のポストシーズンの分配金である。 1億2910万ドルという分配金の総額は、昨年の1億780万ドルを超える史上最高額となった。 一方、最も多くの分配金…
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ヤンキースのオーナー「スタインブレナー家」の変化を告げるレイズ救済…かつてはことあるごとに敵愾心も
米国の気象史上5番目に大きな勢力であり、フロリダ州に上陸したハリケーン・ミルトンは、レイズの本拠地トロピカーナ・フィールドにも大きな被害を与えた。 屋根が大破し、折れ曲がった鉄骨がむき出しに…
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ワールドシリーズ7年ぶり高視聴率も…MLB機構が手放しで喜べない複雑事情
ワールドシリーズはドジャースが4勝1敗でヤンキースに勝利し、4年ぶり8度目の優勝を決めた。 勝敗が決した第5戦は今回のシリーズで最も視聴率が高く、FOX、米国のヒスパニック系住民向けのスペイ…
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資金力と勝敗は永遠の課題 今季リーグ優勝決定戦に出場した4球団中3球団が金満だったが…
大谷翔平(ドジャース)の10年7億ドルという史上最高額での契約には及ばないまでも、大リーグにおいて高額の契約を締結する選手の姿は珍しくない。 今季が終わればまた新たな大型契約が人々の関心を集…
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野球賭博で永久追放ピート・ローズの意外な素顔…酒、たばこどころか、自分の顔がラベルのソーダ水も飲まず
誰からも愛され、誰よりも憎まれた野球人、ピート・ローズが先日、83歳で死去した。 1963~86年に大リーグに24季在籍して、23年連続100安打以上を記録し、200安打以上も10回達成する…
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テイラー・スウィフトに大リーグ…その価値と市場を維持するための米大統領選
カマラ・ハリス(民主党)とドナルド・トランプ(共和党)が初めて直接対峙した米国大統領選挙の討論会後、世界中の耳目を集めたのが、歌手のテイラー・スウィフトによるハリス支持の表明であった。 各界…
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大谷3度目MVPに「50-50」は不可欠…MLB打者の理想像は《走攻守のいずれでも活躍する選手》
大リーグ史上6人目の40本塁打と40盗塁を達成した大谷翔平(ドジャース)には、これまで誰も実現できなかった「50-50」を達成することが期待されている。 それとともに、史上2人目の両リーグで…
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野球発祥国での開催なのにナゼ? 大リーガーが28年ロス五輪にも参加できない3つの理由
2028年のロサンゼルス五輪では、2大会ぶりに野球が実施される。 クリスチャン・イエリッチ(ブルワーズ)やブライス・ハーパー(フィリーズ)らが五輪でもワールド・ベースボール・クラシック(WB…
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世界同時株安の影響を受ける球団、受けない球団…長期化やさらなる下落が進めばどうなる?
8月5日の東京株式市場に始まる世界同時株安の様相を受け、ニューヨーク市場のダウ平均株価も記録的な乱高下の続く相場となっている。 一時の株価の急騰や急落は市場の通常の動きの範囲内であり、長期的…
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選手も球団経営者も注目 メジャーリーグと米副大統領カマラ・ハリスの浅からぬ関係
現職として56年ぶりに大統領選挙への出馬を見送ったジョー・バイデンの決断は、米国だけでなく世界中の注目を集めた。 何より、バイデン自身も家族も再選への意欲が衰えていなかったにもかかわらず、与…
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大谷と話したい選手たちが示す「球宴の価値」…意見交換や助言、研鑽の場としてメリット大
選出されたものの出場を辞退する選手の姿が定着したのが、昨今の大リーグのオールスター戦である。 1997年にインターリーグが始まったことで、観客にとって異なるリーグ間の対戦が日常的になり、オー…
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ピッチクロックが新たな労使交渉の争点になる…大谷は時短化に「間違いなく負担が増えている」
2023年に始まったピッチクロックに対する大リーグ選手会(MLBPA)の態度は一貫して否定的であり、大リーグ機構に改善を強く求めている。 確かに、シェーン・ビーバー(ガーディアンズ)、スペン…
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MLBで「ロボット審判」の導入が遅れている本当の理由…賭博が絡む構造的問題の根は深い
現在の大リーグ機構が進める施策の一つに、収入源の多角化と収益力の向上がある。 この事実は、今年5月にコミッショナーのロブ・マンフレッドが大リーグにおける、いわゆるロボット審判の導入の時期を、…