メジャーリーグ通信
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贅沢税問題が示すエンゼルスオーナーの本気度 再び積極的に球団経営を行う理由を見いだした
今季の大リーグのトレードは、マックス・シャーザーとジャスティン・バーランダーという現在の球界を代表する投手を擁していたメッツが、前者をレンジャーズに、後者をアストロズに移籍させ、大きな話題となった。…
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大リーグを悩ませる学生ローン問題 バイデン政権の“返済免除”政策に連邦最高裁がNO
「中間層の復活」はオバマ政権時代に主張され、現大統領のバイデンも政権の根幹に据えている政策だ。 バイデン政権が学生ローンの返済の一部免除を重要な政策としたことは、やがて次世代の中間層となるはず…
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大リーグ機構の国際戦略“本当の思惑”…4年ぶり「ロンドン・シリーズ」2試合11万人と活況
コロナ禍による中断を経て、大リーグの「ロンドン・シリーズ」が4年ぶりに開催された。 カージナルスとカブスが対戦した今回は、6月24日の第1戦に5万4662人、25日の第2戦に5万5565人が…
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トランプや小トランプに悩まされる米球界 観客約4割が民主党支持で分断も…
今年3月に米国の大統領経験者として初めて連邦犯罪で起訴されたドナルド・トランプが、今度は機密文書の取り扱いを巡り37の罪状で訴追された。 当の本人は来年の大統領選への出馬を宣言した後で司法当…
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生成型AIによる「球団経営の自動化」が実現する日…最初に導入するのはどこだ
昨年末から、生成型人工知能(AI)に関する話題を聞かない日はないといってよいほどである。 しかも、あたかも真実であるかのように虚偽の内容を記載するといった正確性の問題だけでなく、既存の文献や…
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米国の債務上限問題に大リーガーも戦々恐々…収入減で球団の補強戦略に暗雲
米連邦政府の債務上限引き上げを巡る与野党の対立は悩ましい。 「債務不履行が起きれば景気後退に陥る可能性がある」という財務長官のイエレンの警告にもかかわらず政府の債務の大幅な削減を主張する野党共…
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米国の金融不安で今オフにダメージを受けるのはどんなメジャーリーガーか
大リーグ球団の経営に携わることは、「儲かる商売」を行っていることと同義である。 2021年のアトランタ・ブレーブスを例にとれば、年間で1億400万ドルの収益があり、1試合当たり600万ドルの…
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米国ならでは? メジャーリーグで不正投球が完全になくならない3つの理由
「スピット(唾)」「エメリー(やすり)」「カット(切れ目)」など、日常的な語彙が用いられていることは、野球にとって不正投球が縁遠い存在ではなく、身近な出来事の一つであることを表している。 それ…
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MLBで「ピッチクロック」導入の背景…3時間中プレー時間20分じゃ時短は当然
2015年1月にコミッショナーに就任した時から広く知られていたのは、ロブ・マンフレッドが野球の試合時間の短縮の必要性を訴える時短主義者であるということだった。 現在、大リーグでは17年からの…
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米FOXスポーツが儲けの少ないWBCを中継した理由 背景に大リーグ機構との長期放映権契約
九回表に大谷翔平が登板して2死を取り、マイク・トラウトをフルカウントから空振りの三振として試合は終了、日本代表が3-2で米国代表に勝利して優勝する。どれほど優れた作家や脚本家でも思いつかないような展…
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WBCチェコ代表は大リーグ機構“世界戦略”の重要な成果 「野球の普及」の大義ようやく実を結ぶ
「米国内での関心が低い大会をなぜ、開き続けるのか?」と、WBC開催の意義を問われるたびに、コミッショナーをはじめ大リーグ機構の関係者は「野球の普及のため」と答えてきた。 背後には、世界の野球の…
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WBC3月開催は機構、選手会、経営者、代理人の“妥協”の産物だった
1990年代後半に「野球のワールドカップ」という議論が起きて以降、「実現するのは早くても2010年代」といわれていた国際大会は、大方の予想に反し、06年にWBCとして結実した。 米国でのテレ…
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“米国最大のスポーツ”NFLスーパーボウルの視聴率に大リーグ関係者が気をもむワケ
米国時間2月12日はNFLの2022-23年シーズンの優勝チームを決める第57回スーパーボウルの開催日だ。 テレビ視聴率も2015年には、1990年代以降で最高の47.5%を記録しており、ス…
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同じ薬物問題なのに…米野球殿堂入り ボンズやクレメンスがNGでオルティスがOKのワケ
2023年の野球殿堂にはフィリーズなど4球団に在籍したスコット・ローレンが選ばれた。資格取得から6年目での栄誉だ。三塁手としては歴代4位となる8回のゴールドグラブ賞を受賞したローレンは、好守好打の名…
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混迷した下院議長選挙に思うこと…大リーグの労使交渉は対立しながら傷を最小限度にとどめる
新たに招集された米国連邦議会下院では、歴史的な出来事が起きた。 議長の選出が1回で終わらず、15回目で共和党下院院内総務のケビン・マッカーシーが当選した一件である。 共和党は昨年11…
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メジャーの今季収益は100億ドル超! 入場者減でも各球団で大型契約続出の内幕
大リーグの第9代コミッショナーであったバド・セリグが、「皆さんは野球の黄金時代にいる」と強調したのは2004年のオールスター戦での出来事だった。 この年、大リーグ30球団の年俸総額は約20億…
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来季から「ユニフォーム袖の広告」解禁 人気球団・Rソックス年間23億円のカラクリ
大リーグの広告は、2000年代に入ると無地のバックネットに映像を重ねることで試合を中継する国や地域に合わせて最適化した内容を流すなど、絶えず進化してきた。 さらに、大リーグにおける広告のあり…
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4人に3人が支持も…メジャーの球団経営者たちが共和党への深入りをためらうワケ
「赤い波と青い防波堤のどちらが勝つか」と注目された米国の中間選挙は、当初は圧勝も予想された共和党が伸び悩み、上下両院とも劣勢が伝えられた民主党が下院で過半数を下回ったものの、上院では多数党の座を維持し…
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米国経済の影響をモロに受けるマイナーリーグ…頼みの綱の広告収入も減少か
マイナーリーグ各球団が公表した2022年の来場者数は、120球団合計で3091万6465人を記録し、1試合当たりの平均来場者数は3910人であった。 20年は新型コロナウイルス感染症のために…
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ジャッキー・ロビンソンの“遺産”を活用せざるを得ない…大リーグでの黒人選手の実情
ニューヨークのダウンタウンにジャッキー・ロビンソン博物館が開館した。 初めて構想が持ち上がってから14年の歳月を経て今年9月5日に一般公開を開始した同館は、大リーグ史上初のアフリカ系アメリカ…