米FOXスポーツが儲けの少ないWBCを中継した理由 背景に大リーグ機構との長期放映権契約
九回表に大谷翔平が登板して2死を取り、マイク・トラウトをフルカウントから空振りの三振として試合は終了、日本代表が3-2で米国代表に勝利して優勝する。どれほど優れた作家や脚本家でも思いつかないような展開で幕を下ろした今回のWBCは、人々の記憶に残る大会となった。
チェコや英国などが本戦に出場したことは野球の普及を考える上で重要な成果だった。
興行面では大会関連商品のオンライン販売の売り上げが2017年大会の1.5倍となったことが注目される。
また、日本国内のテレビ視聴率の高さも、各国・地域の中で際立っていた。イタリアとの準々決勝での48.7%をはじめ、1次ラウンドの日本対韓国戦(44.4%)、準決勝の日本対メキシコ戦(42.5%)と、WBCの歴代最高視聴率上位4試合のうち3試合が今大会で記録されたことは、視聴者の注目度の高さを示している。
決勝戦も平日の午前8時開始という悪条件ながら、世帯視聴率は42.4%。仕事中に中継を見ることを許す企業があるなど大いに注目を集めた。