シネマの本棚
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見えない「あした」だけを見続けるボクサー・ジョーの「今」
題名を見ただけで見たくなる映画。来週末封切りの「ジョーのあした」は、まさにその典型だろう。監督は阪本順治。かつて赤井英和主演の「どついたるねん」で初監督を果たした人気映画人だが、その彼がこれまで私的…
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「ディーパンの闘い」異境で経験する移民たちの絶望と孤独
中東難民問題の急展開に欧州が揺れている。特に理想の福祉社会といわれてきた北欧諸国の偏狭ぶりには優等生のみみっちい正体を見たようで鼻白んだ向きもあるだろう。そこへ公開されるのが来週末封切りの仏映画「デ…
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「ドリームホーム 99%を操る男たち」住宅バブル崩壊を描くハリウッド映画
社会派の映画というと辛気くさくて押し付けがましい話かと思ったら大間違い。来週公開の「ドリームホーム 99%を操る男たち」を見て、なるほど現代アメリカの社会派はこんな具合かと改めて納得した。 …
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「パディントン」戦時中のロンドンから疎開した子どもの姿が映画のヒント
今年最初の1本は来週末封切り予定の「パディントン」。ダッフルコートと赤い帽子の子ぐまキャラが人気の、英国児童文学の映画化作品だ。 あれ? “シネ本”ってドキュメンタリーやマイナー映画専門じゃ…
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「写真家ソール・ライター」都市風景写真で20年後に再評価
ファッションやコマーシャルの写真で一世を風靡した写真家が時代の波に取り残されて、やがて人知れずしりぞいてゆく。よくある話だが、そんな写真家が人知れず撮りためていた作品がふとしたきっかけで認められ、再…
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「スニーカーヘッズ」年商60億円の輸入商がいる聖地・東京も登場
どんなものにもマニアがいるのが現代。とはいえスニーカー1足が30万円とは!? 先週末から公開中の「スニーカーヘッズ」はこのスニーカーマニアの世界を追った米ドキュメンタリーだ。マニア化の発端は…
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ムーン・ウォーカーズ
数ある都市伝説の中でも一番しゃれてると思うのが“月面着陸陰謀説”。1969年、「人類の偉大な一歩」という言葉で知られたアポロ11号の月面着陸が実は真っ赤な嘘だった、という有名な話だ。米政府の陰謀とか…
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「真珠のボタン」が意味する歴史の悲劇
何の予備知識もないまま映画館に入って、場内の明かりが消えたとたん、ふと予感にみちた胸の高鳴りを覚えることがある。 そんな忘れてひさしい歓喜をいま味わわせてくれるのが、現在都内で2本立て公開中…
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ドローン・オブ・ウォー
ちかごろ話題のドローン(無人航空機)。先々週封切られたアンドルー・ニコル監督の「ドローン・オブ・ウォー」はこのドローンが与える戦争の恐怖を描いた映画だ。 主人公はイーサン・ホーク演じる米空軍…
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インターネットの発想を先取りした老監督 ロバート・アルトマン
ハリウッド映画沈滞の70年代に気炎を吐いた2人の監督のドキュメンタリー映画が相次いで公開される。先週末封切りの「サム・ペキンパー 情熱と美学」、今週末が「ロバート・アルトマン/ハリウッドに最も嫌われ…
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故郷・陸前高田の変わり果てた風景「未来をなぞる 写真家・畠山直哉」
東日本大震災を記録したドキュメント類はたくさんあるが、震災経験が「美」とどう関わるのかを考えさせるものは多くない。その数少ない一例が、現在都内公開中の映画「未来をなぞる 写真家・畠山直哉」。 …
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北アイルランドの首都で英軍兵士のサバイバル劇「ベルファスト71」
いまの若者たちにはキョトンとされるだろうが、かつて「テロリスト」という言葉にどこかロマンチックな響きのある時代があった。 それが変化し始めたのが72年のミュンヘン五輪あたり。その後、一般市民…
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巨匠ヴィム・ヴェンダースの最新作「セバスチャン・サルガド」
貧困や搾取や紛争などで苦しむ人々は、えてして世間から目を背けられる存在としてあつかわれるものだ。ところがそんな人々の姿を、文字通り「目の離せない」存在として描き出す写真家が、現在都内公開中のドキュメ…
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親友ポランスキー監督も登場するF1レース映画「ウィークエンド・チャンピオン」
F1といっても一時の人気は跡形もないが、あれはバブル期の例外事象。本当のGPファンにしてみればF1の最盛期はもっと昔の70年代。伝説のジム・クラークは既に事故死していたが、フィッツィパルディ、ヒル、…
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遅咲きのジュリアン・ムーア 最新の話題作「アリスのままで」
遅咲きの役者は長持ちする。その典型がジュリアン・ムーアじゃないかと思う。なにしろ「ブギーナイツ」で注目されたのが37歳。初めから成熟した印象のおかげで50代半ばでも役柄が狭まらない。そんな彼女の最新…
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幻想の近未来ハリウッドが舞台のSF映画「コングレス未来学会議」
アニメの神髄は寓意にある。日本ではなぜかリアル重視のアニメ界だが、元来「動く絵」であるアニメは現実をなぞる(=写す)のではなく、現実のエッセンスを抽出し、いわば「たとえ話」なのである。 その…
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アメリカ南部の大学が舞台の“女子会映画”「ピッチ・パーフェクト」
日本で学園ものといえばもっぱら高校か中学だが、アメリカでは大学ものもいまなお盛ん。ただし傑作は少なく、大ヒット作も「アニマル・ハウス」あたりまでさかのぼるか「グッド・ウィル・ハンティング」のような変…
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磯崎新、安藤忠雄らのインタビューでつないだ建築ドキュメンタリー「だれも知らない建築のはなし」
近頃とんと耳にしないのが「ポストモダン」。バブルの代名詞みたいなのがあだになった感があるが、ほんとにバブルの共犯だったんだ、と思わせるのが今週末封切りの映画「だれも知らない建築のはなし」。 …
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インヒアレント・ヴァイス
将来を嘱望されながら消えた往年の美男美女に、銀幕で再会することがある。現在公開中の映画「インヒアレント・ヴァイス」のエリック・ロバーツもそれ。 80年代初頭、イケメン演技派として注目されなが…
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ブレークダンス、ラップ、DJと80年代若者文化の絵巻物
最近の報道によれば2060年にはアメリカで「少数派が多数派になる」見込みという。ヘンな言い草だが、要は白人以外のマイノリティー人口の合計が過半数になるわけだ。だが文化の面、特にポピュラー音楽などはと…