猛反対されながら頬の膨らみを取った宍戸錠
<2001年3月>
2月4日に家が全焼して大騒ぎになった宍戸錠(79)。かつてのトレードマークはぷくっと膨らんだ頬だったが、この頬は生まれつきのものではなく、整形手術によるものだった。しかし、01年3月、彼は再整形し、頬を元に戻す。
3月12日、大阪の総合病院・北野病院の外科副部長が記者会見を行った。「手術はほぼ予定通り。無事終了して、経過は順調です」と語った。この会見直前には、宍戸錠が44年10カ月前に頬に注入した、もともと液状のパラフィンである「オルガノーゲン」を摘出する手術が行われていたのであった。
この時、67歳。著書「シシド 小説・日活撮影所」によれば「シシドの顔はもう飽きた。ふくらんだ顔をしぼませて、古顔(オールドジョー)になりたい」という心境だったという。
このオルガノーゲンは長年の経過によって石灰化して頬の皮膚に癒着してしまい、手術でも取り残して、がんの原因になったり、敗血症を招く恐れもあった。そのため家族は猛反対。長男の開からも「手術を強行するなら親子の縁を切る」と猛反対を受ける。