初連ドラで注目 映画監督・岩井俊二が「監督」じゃないワケ
映画監督の岩井俊二(50)が初めて連続テレビドラマの企画プロデュース・脚本を手掛けた「なぞの転校生」が、10日からテレビ東京系で放送される。
原作は、「ねらわれた学園」などで知られるSF作家・眉村卓の同タイトルの作品。SFオタクの少年が通う高校に、謎めいた転校生が現れたことで始まる物語だ。
8日に行われた製作会見で、岩井は「もともとSFが大好きで、実は相当SFを書いていた」「中学1年生の時に眉村作品に出合った。眉村作品を手掛けるのは至福の時間」などと語った。
岩井は93年にテレビドラマ「ifもしも~打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」を演出し、日本映画監督協会新人賞を受賞。独特の映像美から「岩井美学」とも呼ばれる。
映画に詳しいイラストレーターの黒木督之氏が言う。
「岩井さんの作品は透明感があり、思春期の少年少女たちを描けばピカイチだと思っています。だから、今回の作品には非常に期待を寄せています。ただ、どうせなら演出も手掛けて欲しかった。企画プロデュースと脚本というのが、岩井ファンには残念ですね」