小保方氏に遺書…理研・笹井氏が墓場まで持っていったもの
小保方晴子研究ユニットリーダー(30)は検証実験に取り組んでいる最中。NHKの取材攻勢による負傷というアクシデントを抜きにしても、11月末の期限を待ったところで論文の正当性を証明できないと分かっていたのだろう。それどころか、NHKの検証番組は笹井氏が論文の不備を最初から知っていた可能性を示唆した。しかし、自身は副センター長にとどまり、小保方氏の検証実験に向き合わなければならない。これは針のムシロとなる。
笹井氏は5通の遺書を残していた。研究室の秘書の机の上に人事課長と総務課長宛て、遺体のそばに置かれたカバンの中には小保方氏とCDB幹部、研究室メンバーに宛てた3通があった。小保方氏宛てには、〈あなたのせいではない〉〈STAP細胞を必ず再現してください〉という趣旨のことが書かれていたという。
■心配な「後追い」
「小保方さんに対する擁護の気持ちが見て取れます。自分はこの逆境に耐えられないが、小保方さんは頑張って欲しい。小保方さんへの恨みが動機ではない、ということを最期の最期まで伝えたかったのでしょう。首吊りは最も手軽で確実な自殺法である一方、日本の最高刑である絞首刑とイコールでもある。自分に最も大きな罰を科したとも言えます。あまりに衝撃的な成り行きに関係者の後追いが心配です」(前出の鈴木丈織氏)