元「オールナイターズ」片岡聖子が語った女優転身のきっかけ

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 まずは、医療用語や看護師ならではの動作をミッチリ学びました。例えば手術のシーン。医師にメスや鉗子などの医療器具を渡すのにもルールがあり、言葉遣い、そして立ち位置もだいたい決まっています。もちろん、撮影時はカメラの位置も考えなければなりません。

 京都弁を覚えるのにも苦労しました。生まれも育ちも鎌倉ですから、京言葉の独特の抑揚があるアクセントやイントネーションはすごく難しい。真似しようにも、そう簡単にはいかず、なかなか厄介でした。それで、女性の方言指導の先生が私のせりふを録音して下さり、それを何十回と聞いて覚えたんです。でも、聞き比べると微妙に違う。NGはそれほど出されなかったのですが、たぶん生粋の京都の方には違和感があったかもしれません。

 ただ、私にとっては連ドラ初挑戦でしたからロケ現場では必死。ミスで他の共演者の方々にご迷惑をかけてはならないし、次へのステップにしなくてはなりませんからね。ましてや、女優としては新人。それで休憩中は遠慮して隅っこにいたんです。

 すると、底冷えがする真冬のスタジオロケで、高橋さんがストーブのそばに手招きして呼んで下さったんです。「ここに来て温まったらいいよ」って。それがとてもうれしくて。あの言葉は今も忘れられません。

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