ドラマ「孤独のグルメ」Pが語る 松重豊を五郎役に決めたワケ
街の食堂にふらりと入ってうまそうに食べるだけのドラマ「孤独のグルメ」(テレビ東京系)。深夜に視聴者の食欲を直撃するこの番組が熱烈でコアな支持者を集め、ついに10月2日からSeason5がスタートする。この番組の立ち上げから参加したプロデューサーの吉見健士氏(共同テレビジョン)に人気番組の舞台裏を語ってもらった。
■弱々しくなく食い物に負けない存在感
「孤独のグルメ」のドラマ化の企画をテレビ東京に拾っていただき、すぐにキャスティングをどうするかという話になりました。何しろその時点で10月。第1話のオンエアは1月です。時間がありません。それでも僕はどうしても松重豊さんに井之頭五郎役をやってほしいと思っていました。もちろん、引き受けてくださる保証はありません。でも僕は、「ぜひ松重豊さんでいきたい」と提案しました。
「孤独のグルメ」はドラマだけどストーリーがないので、まったくドラマ性がない。何しろふらりと店に入り、飯を食い、「うまい!」とつぶやいて帰るだけです。キャラが立つ人でないといけない。弱々しくなくて、食い物に負けない存在感がなければなりません。