主演映画が大絶賛 オダギリジョーが払拭した屈辱のレッテル
あらゆる逆境に耐えてきた“崖っぷち”俳優・オダギリジョー(39)にとって起死回生の一作になるかもしれない。
日仏合作の主演映画「FOUJITA」(11月14日公開)での演技が関係者の間で大絶賛されているのだ。
同作は仏パリで活躍した日本人画家・藤田嗣治の壮絶な半生を描き、開催中の第28回東京国際映画祭のコンペティション部門出品作。日仏合作でカンヌ、ベルリン、モントリオールといった国際映画祭で複数の受賞歴を誇る名匠・小栗康平監督(69)が10年ぶりにメガホンを取ったことでも話題だが、昨26日に行われた記者会見&舞台挨拶はオダジョーの独壇場。フジタの5番目の妻を演じた中谷美紀(39)は「生き写しに見えた」などと芝居を褒めちぎっていた。
当の本人は小栗組に参加できた喜びを語る一方で、正直すぎる発言を連発。自分が演じた藤田嗣治に対し「いまだに興味がない」と言ったり、フランス語のセリフも「丸覚えしたから、意味さえ分かっていない単語もある」と明かしたり……。おまけに役づくりは「監督に丸投げだった」とぶっちゃけると、今度は小栗監督が「フランス語の習得法にも通じるが、彼は分析的な芝居はしない。体全体で感覚的にフジタの佇まいを表現していた。そういう難しいことをやってのける数少ない役者です」と話すなど、主演俳優への信頼の高さをうかがわせた。