元ツカサ代表の川又三智彦さん 自己破産して月収13万円に
1980年代のバブル経済の真っただ中、「さんの! よんよんまるまるわんわんわん、ツカサ~のウィークリーマンション!」というテレビCMが頻繁に流れていたのを覚えている読者は多いだろう。社長自らがCMに登場して話題になり、その後、「ツカサ」の川又三智彦さん(68歳)はバブルにまみれる名物社長として名前を売った。さて、今どうしているのか。
「多世代の家族が同居し、近所付き合いが濃密だった昭和30年代のような村をつくりたい。かねてそんな考えを抱いてたところ、09年、会津若松の『水織音の里』という施設から同じような構想を持ち込まれましてね。で、早速、会津若松に移り住み、半ボランティアアルバイトの若者を28人集め、デイサービスの会社や農園を立ち上げようとしたんです。ところが、あの東日本大震災ですべてのプロジェクトがおじゃんになっちゃった。で、2年前の5月、磐越西線猪苗代駅前の廃虚同然だった敷地面積430坪の民宿を買い取り、そこを『会津昭和30年代村企画株式会社』のベースにして計画を再スタートしました」
電話で取材を申し込むと、「東京に行く用事があるから」と川又さん。かくて有楽町駅に近い喫茶店で会うことになった。