著者のコラム一覧
碓井広義メディア文化評論家

1955年長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。千葉商科大学大学院政策研究科博士課程修了。博士(政策研究)。81年テレビマンユニオンに参加。以後20年、ドキュメンタリーやドラマの制作を行う。代表作に「人間ドキュメント 夏目雅子物語」など。慶應義塾大学助教授などを経て2020年3月まで上智大学文学部新聞学科教授。専門はメディア文化論。著書に「倉本聰の言葉―ドラマの中の名言」、倉本聰との共著「脚本力」ほか。

「Bリーグ開幕戦中継」はTVの強みを発揮できるコンテンツ

公開日: 更新日:

 それは歴史的な一戦であり、画期的なテレビ中継だった。22日夜の男子バスケットボール「Bリーグ」の開幕戦である。プロ野球にセ・パ両リーグ、サッカーにJリーグがあるが、Bリーグはそのバスケット版。既存の2つのリーグが統合され、新たに船出したのだ。

 実はバスケットボールの競技人口は野球やサッカーより多い。しかし、国内プロバスケの認知度は低く、見るスポーツとしての存在感も希薄だ。またアニメ化された井上雄彦の人気漫画「スラムダンク」の功績は大きいが、バスケ全体の盛り上がりには至っていない。世のバスケファンは、本場米国のNBAの試合を、BS放送などで楽しんできた。今回、ようやく日本のプロバスケも、地上波で生中継されるようになったというわけだ。

 フジテレビは、これまでずっとバレーボールをもり立ててきた。スポーツのもう一つの柱としてBリーグを支援することは、フジと視聴者、双方にとって価値のある取り組みになるはずだ。

 ただし、フジは中継の中で会場に招いた広瀬アリス・すず姉妹の姿を頻繁に映していたが、それはサービスの方向が違う。そんな時間があったら、シュートシーンのリプレーをもっと増やすべきだ。

 見応えのあるスポーツ中継は、テレビの強みを発揮できる重要なコンテンツ。Bリーグを大切に育てていって欲しい。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出