日枝氏“院政宣言”が象徴 フジ局内「パワハラ横行」の深刻
今月の株主総会をもってフジテレビとフジ・メディア・ホールディングスの会長を退く日枝久氏(79)。発売中の文芸春秋で、社長交代の内幕などを語っているのだが、その内容にフジ社内からは「自ら院政を認めたようなものだ」との声が上がっている。
今回の人事では、フジの亀山千広社長(60)が退任しBSフジの新社長に、BSフジ現社長の宮内正喜氏(73)がフジの新社長に内定。日枝氏は代表権のない取締役相談役に就くが、事実上の院政といわれている。文芸春秋に対し、日枝氏は「院政なんてありえない」と答えているが、一方で「今までフジテレビやフジサンケイグループを率いてきた人間として、潔くなくてもグループを守りたい」と意欲を見せたのだ。
「『オレはまだまだやるよ』という宣言でしょう。文芸春秋の中で日枝さんは、亀山さんをかばったり、『一度外に出て戻ってこられるのはすごくいいこと』とも言っている。今社員たちが一番恐れているのは、数年後に亀山さんが会長として戻ってくること。視聴率、業績の低迷の“元凶”であることはもちろん、亀山さんは会議などで『リストラしたほうがいい』『社員のボーナスをゼロにすべきだ』と進言している。社員としてみれば、自らの手腕を棚に上げて、どういうつもりだという話です」(フジテレビ幹部)