日本酒好き谷桃子がニヤ二ヤ…こぼれる寸前の“表面張力”
「厳選いい宿」以外でも仕事柄、地方へ行くことが多く、「○○へ行ったら、△○」というのも旅の楽しみですが、フラリと入った店で知らない銘柄の“オススメ”に挑戦することが多いです。知ってる銘柄の安心感よりその土地でしか味わえないおいしいお酒に出合えることが優先。最近はヤル気のある若い杜氏さんが増えて、覚えきれないくらいたくさんの銘柄が発売されていますが、地元でしか飲めないのも意外とあるんです。想像以上においしかったらすごく得した気分になれますね。
それを升とか、升の上にグラスをのせてなみなみとつがれると最高。横から見ると少し盛り上がってるでしょ。あの表面張力がいい。それだけで顔がニヤけてきちゃいますね。
■新潟の鶴齢、山形のくどき上手で酒盗、へシコ、イカの丸干しが最高
好みは甘すぎず辛すぎずキレのいいタイプ。カンフー映画「燃えよドラゴン」にブルース・リーの「Don’t think.Feel!(考えるな、感じろ)」という名ゼリフがありますが、今は私もそんな感じです。あまりにも奥深くて、ウンチクよりも、あれこれ飲み比べて味わいや香りを覚えてる状態ってところかな。そんな中でも新潟の鶴齢、山形のくどき上手は結構好きですね。料理はそんなに豪華でなくていいんです。カツオの酒盗とかへシコ(魚のかす漬け)、丸干ししたイカなんかで十分。イカはなんといっても肝いりです。少しあぶってアツアツを肝ごといただくと香ばしい香りとともに濃厚なイカワタがワッと口に広がり、日本酒と最高のハーモニー。