室井滋<上>いつからプロの女優になったのか実感が持てない

公開日: 更新日:

 個性派、異色、ツウ好み――そんな表現がしっくりとくる。7年間の早稲田大学在学中に100本以上の自主映画に出演し、中退後、芝居の世界に飛び込んだ。現在はナレーション、著述、絵本作家といったいくつもの“顔”を持つ。規格外女優・室井滋の原動力とは一体、何なのか。

 早大在学中に出演した学生映画は100本以上。その間、さまざまな舞台のプロデュース公演にも出演し精力的に芝居と向き合う20代を送っていたが、女優を生業とするつもりはまるでなかったという。

「フィルム代も自分たちで捻出する学生映画をやっていたので、女優で生活ができるという感覚がなかったんです。商業映画に出ている同年代の女優さんに憧れなかったわけではないけれど、まったく別世界という感じでした」

 転機となったのは、実父の死だった。

「一気に仕送りが減って生活が厳しくなり、少しでもテレビに出てお金をもらえたらいいなと思い、あるプロダクションに預かりとして入ったんです。子役の方や劇団の研究所出身の役者さんとは異なり、学生映画上がりの私はデビューが遅い。周りを見渡しても、自分と同じキャリアの人は見当たりません。しかも、学生映画では主役として起用してくれていた監督も、商業ベースとなるとスタンスが変わってくる。そういう難しさを肌で感じる日々からスタートしたので、いつからプロの女優になったのか、実感を持てないというのが、正直な気持ちなんです」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  4. 4

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  5. 5

    元フジ中野美奈子アナがテレビ出演で話題…"中居熱愛"イメージ払拭と政界進出の可能性

  1. 6

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 7

    芸能界を去った中居正広氏と同じく白髪姿の小沢一敬…女性タレントが明かした近況

  3. 8

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 9

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  5. 10

    中居正広氏、石橋貴明に続く“セクハラ常習者”は戦々恐々 フジテレビ問題が日本版#MeToo運動へ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  5. 5

    露呈された韓国芸能界の闇…“兵糧攻め”にあうNewJeansはアカウントを「mhdhh」に変更して徹底抗戦

  1. 6

    大阪万博ハプニング相次ぎ波乱の幕開け…帰宅困難者14万人の阿鼻叫喚、「並ばない」は看板倒れに

  2. 7

    大阪・関西万博“裏の見どころ”を公開!要注意の「激ヤバスポット」5選

  3. 8

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  4. 9

    広末涼子が逮捕以前に映画主演オファーを断っていたワケ

  5. 10

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い