元プロボクサー薬師寺保栄さん 筋トレ重ねマッチョマンに
今はタレントとしてバラエティー番組を中心に活動する一方、2007年にオープンした同ジムの会長を務め、ボクサーの育成にあたっている。とはいえ、当初はジムの選手たちが勝てず、連戦連敗だったという。
「どうして勝てんのか、悩んだ末に気づいたのが、マッチメークでした。本来なら、選手がその時に対戦するのに一番ふさわしい相手を選ばないといけない。なのに、相手のリクエストにばっかり応えてたんです。試合を組むのは大事な仕事だと痛感しました」
現在、ジムでは昨年のスーパーフェザー級新人王に輝いた森武蔵選手(6戦6勝5KO)ら有望株が育ってきている。薬師寺さんは「将来、世界王者になってくれれば」と期待を寄せる。
■「チキンハート」と呼ばれた時期も
さて、大分県津久見市出身の薬師寺さんは、愛知県小牧市に引っ越して学生時代を過ごす。中学3年の時に、アマチュアボクサーの父親の影響と「ケンカで強くなりたい」という思いからボクシングの道へ。享栄高校ボクシング部では26戦21勝5敗9RSC(レフェリー・ストップ・コンテスト)の戦績を残し、卒業後、松田ボクシングジムに入門。1987年にプロとしてデビューした。