「検察側の罪人」原田監督語る 木村拓哉の演技と籠絡テク

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■「トム・クルーズに匹敵する」

 真夏に行われた撮影現場では暑さとの闘いも強いられた。その中で、木村の絶妙なタイミングでの差し入れに、「籠絡された」とほほ笑む。

「アイスボックスにたくさんのアイスを入れて差し入れしてくれて。とにかく木村さんは群を抜いてきめこまやかな気遣いができる人。トム・クルーズに匹敵するんじゃないかな。トムは現場にスタバの出張サービスを入れたりするんですが、ハリウッド俳優としてもらっているギャラを考えたら、木村さんの方が立派ですね」

 インタビューを行ったのは完成披露試写会の日。登壇した男性陣の多くはタキシードで決めていた。原田監督は「駆込み女と駆出し男」(15年)、「日本のいちばん長い日」(同)に続いて「関ヶ原」(17年)と大作を発表し続け、日本アカデミー賞の作品賞や監督賞などでノミネートされる常連。だが、「今年度は『万引き家族』が強いんじゃない? だから、授賞式に行けないかもしれないと思って、タキシードにしてみたんです(笑い)」。

 授賞式は、来年3月1日。この日と同じジャケットに袖を通しているはずだ。

 (取材・文=小川泰加/日刊ゲンダイ)

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