太田光は“公人”か 名誉棄損訴訟は2つの重大な問題をはらむ
そして第2の問題だ。太田側は、記事に爆笑問題の写真を掲載したこと、電車の中吊り広告にまで使われ、肖像権やパブリシティー権の侵害であるとしている。これについて週刊新潮側は、公共性のある報道だから写真を使用して当然と争うだろう。僕も報道のために写真や動画を使用するのは当たり前だと思っている。
いわゆる公人は、写真などを使われても文句を言えない。政治家や官僚の上層部などがそうだ。さらに僕は、報道番組のキャスターらも社会的影響力を持っていると思われるので、公人のうちに入ってくると考えている。そこで爆笑の太田であるが、テレビなどで時事問題をネタに扱っているとはいえ、“お笑い芸人は公人なのか”という問題に発展してくる。昨今、お笑い芸人のスキャンダルも喜々として扱っている当方としては、非常に気にかかる部分だ。裁判で、その点への突っ込んだ判決が出れば、今後の取材方法にもかかわってくる。
太田の妻で事務所社長である太田光代さんは、当初から「訴えます」としており、「記事が出る前に2時間取材に応じたのに、それがまったく反映されていない」とコメントしている。となると、途中で和解というのも考えにくい。