タレント藤川なお美さん つらかったスナック回り振り返る
あの時はすごくしんどかったですねぇ。ステージがなくて、カウンターだけとかの小さいスナックで、たばこの煙でモクモクとする中、カセットのカラオケで歌って、お客さんにCDを一枚ずつ手売りしました。
歌のパンフレットを渡してもその場で捨てられ、「CDなんかいらねえよ!」と突っ返されたり。歌ってるとおじさんの客に耳を引っ張られて、「うるせえな!」と言われたことが何度もあった。
一晩で5軒くらいをマネジャーとふたりで電車を乗り継いで回らされ、18歳の私にはもう耐えられなかった。今よりだいぶ太ってましたから、可愛がられることもなくて。
「同い年の女の子は遊んでるのに、なんでこんなことをしなきゃいけないんだろう……」と葛藤がありました。本当に、つらかった。
■ご飯が食べられなくてどんどん痩せた
当時、給料は10万円でした。事務所が四ツ谷に部屋を借りてくれたので家賃はかからなかったけど、光熱費や洋服ですぐなくなるから、電気代を滞納して電気が止まったり、ご飯が食べられなくてどんどん痩せたり。親にお米やお金を送ってもらうこともありました。